2012年05月30日

フランス外人部隊へ行った話

昔からフランス外人部隊に入りたいと思っていて、自衛隊→外人部隊コースでいこうと高校卒業後に自衛隊に入った。
そして自衛隊を辞めたあと、ちょっと紆余曲折を経たが予定通りフランスへ渡る。
まあ結局、身体検査で視力が基準に満たなくて外人部隊に入隊する事はできなかったんですけどねー><。

もう10年以上前の話で記憶が曖昧なところもあるけど、なんとか記憶の糸をたぐって回顧録を書きます。


十何時間のフライトを終えシャルル・ド・ゴール国際空港に到着すると、日本人ビジネスマンを見つけて募集事務所のあるパリ郊外フォル・ド・ノジャンへの行き方を教えてもらった。
そして電車を乗り継いで、なんとか目的の駅に着いた。
そういえば、このフォル・ド・ノジャンは発音的にはフォル・デ・ノジャンなんだと外人部隊帰りの知り合いは力説してたな(笑

駅の改札でなぜか切符が通らず出れないので、英語がしゃべれそうな若い女の子2人連れに助けを求めると
「おかしいなあ。これでいけるはずだけど・・・」
と、改札の向こうでくっちゃべっている3人の駅員らしき男達に呼びかけてくれた。
しかし無視。
東洋人だと思ってナメやがって。
仕方ないので改札を飛び越えて出た。

駅を出て、地図を頼りに歩いていくがなかなか募集事務所に辿り着かない。
だんだん薄暗くなってきたので、ヤバいなと思いながら歩いていると向こうからアフリカ系の女子3人組が歩いてきたので、道を尋ねると親切に教えてくれた。
やはり外国で人になにか尋ねるには、若い女の子が間違いない。
連れの小学生くらいの女の子が「あなたレジョネア(外人兵)なのー?」とやたらうれしそうに言った。
まだ違うけど「ウィ。メルシー^^」と言って募集事務所へ急いだ。

そしてやっと外人部隊駐屯地らしき所へたどり着いた時には午後8時を過ぎていた。
外柵はなくそのまま歩いて中に入っていくと建物に行き止まった。
門は閉まっていてどうしようかなと思っていると、パッと電気がついて門が開き、ひげのレジョネアが出てきた。
「ボンソワール」

「ボンソワール。外人部隊に入るために来ました」

「入れ」
門をくぐり詰所の様な所へ。
それから言われた通り、かばんをあけて中のものを全部出す。

「危険な物は持ってないか?マリファナは?」

「ありません」
そしてパスポートを徴収されて、荷物はそこに置いたまま、隊舎の一室へ案内された。

「今日はここで寝るんだ」
そう言って、担当官であるひげのレジョネアは帰っていった。

部屋には先客がいて、自己紹介をして少し話をした。
確かスイス人だったと思う。

寝る前に顔を洗いたいと言うと、シャワーはだめだと言う。
いや顔を洗うだけと言ったら、洗面所に連れていってくれた。

「5分だ」
とフランス語なまりっぽい英語で言うと、シャワーは駄目なんだけど俺はすると言ってシャワーをしだした。
ところで彼はてっきり現役のレジョネアなのかと思ってたら、次の日に人に聞いたら同じ志願者だった(笑


翌朝、起床後すぐに廊下に並ぶ。
志願者は他にも20人位いて、2列縦隊で食堂まで走っていった。

食堂に着くと、料理を取ってテーブルに座る。
隅にフランスパンが何本も立て掛けられていて、端の人がパンを取ってくると自分の分を適当にちぎってみんなに回した。
ところで、朝は何を食べたか覚えてないけどふつうに食べれた記憶はある。
本場のフランス料理は日本人の口に合うかな?

食事が終わるとまた2列縦隊で走って帰り、居室に移動。
担当官と個別の面接があり、自分は午後まで呼ばれなかったのでみんなと話をして過ごした。
あらためて見ると、各国からいろんな男達が集まっていた。
元SASと言われれば納得する感じの少し歳のいった寡黙なイギリス人ぽい人とか、ハリウッド映画に出てきそうな調子のりの黒人とか、アラブ系とか、中国人もいたかな?
後ろに座っていたこの黒人が調子に乗っておれの椅子の背もたれに両足を乗せてきたので「あ、こいつ」と思って後ろを振り向いてジッと見ると、足をおろした。

アラブ系のアリは、自分で志願を取り消したやつだ。
理由は、入隊すると何ヶ月か休みがないのがファックだったらしい。
帰る時にいっしょで、マリファナを没収されてたけど返してもらったとか日本人と付き合った事があるとか言ってた。

自分の他にもうひとり日本人がいたので、思わぬ所で日本語を話せたのはよかった。
彼は確か奈良県出身で、前に体力テストで落ちて今回は二度目の志願だと言っていた。
外人部隊では銭形警部の所属するインターポールで犯罪歴の有無を照会するそうだが、彼の話では以前傷害で捕まったけどそれくらいでは問題ないそうだ。

韓国人が2、3人いて、フランス語の辞書を片手によくしゃべるやつがいた。
あの担当官は何人で階級は何だとか、いろいろと教えられた(笑
ひとりは、エヴァンゲリオンは面白いとかアニメの話題が多かった。
軍隊経験はあるかと聞かれ、「ある、歩兵だ」と言うと「俺たちは空挺だ」と言った。
そんな精強な感じはしなかったけど、まあそうなんだろう。

他に旧ソ連圏出身の二人組がいて、このふたりとはなんか気が合った。
ひとりは確かベラルーシ人だったと思う。
おれの服装や言動に、やたら「オゥ、クール!」を連発していた。
舎弟タイプやな(笑
もうひとりは長身で、ウクライナ人だったと思う。
お互い極真空手をやっていた話で盛り上がり、「お前に困った事があったらおれが守ってやる」とか言われた。
こっちはアニキタイプ。
なんか旧ソ連圏の人間に気に入られるのは、母方の祖父が樺太生まれだったから北方オーラが出てるんかいな?(笑


昼飯の時間になったのでまた食堂まで走る。
昼のメニューはステーキだった!
フランスパンはおかわり自由なので、もう1本取ってきてみんなと分けて食べた。
そして食事が終わると居室で待機&面接待ちの続き。

「ジャポネ、来るんだ」
やっと自分の番になり、担当官に呼ばれて事務所に行く。
そこで住所氏名年齢に血液型、親兄弟の名前や家族構成、結婚はしているか、軍隊経験、職種、階級、志望動機など根掘り葉掘り聞かれた。
それから簡単な身体検査をし、運命の視力検査・・・
視力検査が終わると、軍医と話すから居室で待っていろと言われた。

少しして呼ばれ、君は外人部隊に入る事はできないと告げられた。
ショックだったが仕方がないのでわかりましたと答えた。
「もうひとり日本人がいるだろう?彼は軍隊経験はないし、一度テストに落ちて二度目の志願なんだ。だが君は日本で軍隊にいて迫撃砲も扱える。そう、軍医に言ったんだが駄目だと言われた。彼はレジョネアではなくフランス人軍医なんだ。アイムソーリー」

落選が決まるとすぐに荷物をまとめて外人部隊を出された。
去る前に担当官が、友達にあいさつをしていくか?と言うので、みんなに別れを言ってから出た。


帰り道は空しかったが、ステーキただで食えたしよかったかなーと、トボトボ帰りました・・・
というほろ苦い思い出です(笑



posted by 鬼ノ下 at 22:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 農園の日常とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
視力って裸眼でなんぼないといけないの?
私もだめだな。
Posted by 陸 at 2012年05月30日 23:43
今ならレーシックもありか?
Posted by 犬鬼 at 2012年05月31日 21:03
こんな感じで志願するんやなw

事前に申し込みとかしておいてから、渡仏して受験するのん?
Posted by よしよし侍 at 2012年06月01日 11:34

>陸どの
どやろ?
まあ陸さんは、女性?である時点ですでにだめですね(笑

>犬鬼どの
レーシックも聞いた事あるなあ。

>よしよし侍どの
いきなり行くねん。
私の記憶が確かならば、こんな感じだった(笑
Posted by 鬼ノ下 at 2012年06月02日 22:46
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